9.石棺(せっかん)(全国)

長持形石棺(壇場山古墳/姫路市)

家形石棺(池尻16号墳/加古川市)

家形石棺(山伏峠/加西市)

現代の竜山石石切場(高砂市)

長持形石棺復元(竜山石製)

石棺とは、古墳時代の初め頃を除いて、ほぼ古墳時代の全期間に認められる石製の棺のことである。とくに播磨地方(高砂市~加古川市、加西市)には、石棺石材の一大産地である竜山石(流紋岩質凝灰岩。かつては石英粗面岩とも呼ばれていた)の産地があるため、全国でも有数の石棺集中地域として知られている(加西市内の石材は特に高室石<たかむろいし>、長石<おさいし>とも呼ばれる)。

石棺は形状によって、①割竹形・舟形石棺、②長持形石棺、③家形石棺の大きく3つに分類され、①が前期、②が中期、③が後期に流行した。また、構造から、①組合式、②刳抜式の2つに分類される。

特に高砂から加古川市で産出される竜山石は、古墳時代中期以降の大型古墳で使用されていたことが推定されており、「大王の棺」とも呼ばれている。

石棺は生産と流通を物語るだけでなく、数トンに及ぶ重量物を運搬する様子は権力を誇示する意味もあったと考えられ、当時の権力構造を物語る資料として注目されている。

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※日本考古学協会2010年度兵庫大会実行委員会2010『日本考古学協会2010年兵庫大会研究発表資料集』を基本としています。